
うちの猫、ちょっとぽっちゃりしてきたけど大丈夫かな?
ふっくらした猫はかわいいですが、肥満は健康リスクが高く、放置すると寿命を縮める可能性もある状態です。
この記事では、
- 猫の肥満が危険な理由
- どこからが肥満になるのか
- 自宅でできる体重測定のコツ
まで分かりやすく解説します。
猫の肥満が危険な理由
猫の肥満は見た目だけの問題ではありません。
体の内側にも大きな負担をかけます。
1. 糖尿病のリスク増加
脂肪が増えることでインスリンの効きが悪くなり、糖尿病を発症しやすくなります。
発症すると食事制限やインスリン注射など、生涯にわたる治療が必要です。
2. 関節や足腰への負担
体重が増えると関節炎や靭帯損傷のリスクが上昇。
ジャンプや階段の上り下りがつらくなることもあります。
3. 心臓・呼吸器への負担
脂肪が胸やお腹に多くつくと、呼吸が浅くなり心臓にも負担がかかります。
特に高齢猫では深刻な影響があります。
4. 寿命が短くなる可能性
海外の研究では、肥満猫は適正体重の猫より寿命が短くなる傾向があることが報告されています。
海外の大規模調査では、BCS5(肥満)の猫の平均寿命は約 12.6 年で、BCS4(やや肥満)やBCS3(理想体型)の猫と比べておよそ1年短いことが分かっています。
参照:Banfield Pet Hospital|Quantification of life expectancy in dogs and cats
どこからが肥満?
猫の肥満は体重だけで判断しないことが大切です。
獣医の現場ではBCS(ボディコンディションスコア)という基準が使われます。
体重の目安
- 適正体重の約20%以上オーバーで肥満
- 例)適正体重4kgの猫 → 4.8kg以上で肥満
- 適正体重は猫種・骨格・性別によって変わります。
BCS(ボディコンディションスコア)5段階評価
スコア | 状態 | 特徴 |
---|---|---|
1(痩せすぎ) | ガリガリ | 肋骨・背骨が浮き出ている |
2(やや痩せ) | スリム | 肋骨が触りやすく、くびれがはっきり |
3(理想) | 標準 | 肋骨は軽く触ると分かる。ウエストも適度なくびれ |
4(やや肥満) | 少し太め | 肋骨が触りにくい。腰回りが丸い |
5(肥満) | 太っている | 肋骨がほぼ触れない。上から見てもくびれがない |
猫の肥満チェックリスト
猫の肥満チェックリストを作りました。
現在飼っている猫ちゃんの肥満が気になっている方は、以下のリストで肥満かどうかをチェックしてみてください
- 上から見てウエストのくびれがない
- 横から見てお腹が垂れている
- 肋骨が触りにくい、または全く分からない
- 動きが鈍く、遊ぶ時間が減った
- 以前よりジャンプ力が落ちた
- 若い頃より体重が20%以上増えている
※1つでも当てはまれば「肥満予備軍」、2つ以上なら「肥満の可能性大」です。
自宅でできる!猫の体重を楽に測る方法

猫の体重を測るのって難しくない?
このように思う方もいらっしゃる方もいるかもしれません。
「病院じゃないと測れない」「じっとしてくれない」という猫も、少し工夫すれば自宅で簡単に測定できます。
1. 抱っこして測る
- 飼い主さんが猫を抱っこして体重計に乗り、合計の体重を測る
- 飼い主さんだけの体重を測る
- 引き算して猫の体重を出す
→ 普通の人間用体重計でOK
2. キャリーごと測る
- 猫をキャリーに入れて体重計に乗せる
- 空のキャリーの重さを測る
- 差し引いて猫の体重を計算
→ 病院や移動のついでに測定できる
3. ベビースケールや大型キッチンスケールを使う(小型猫向け)
- タオルを敷いて猫を乗せ、短時間で測る
- タオルの重さはあらかじめ引いておく
猫の体重測定のコツ
- 測る時間を決める(朝ごはん前など)
- 好きなおやつや声かけでリラックスさせる
- 月1回程度で記録すれば十分
猫の肥満を防ぐ生活習慣(おすすめアイテム付き)
愛猫ちゃんの肥満を防ぐのは飼い主としての大事な役目。
ここでは、肥満を防ぐ生活習慣とおすすめのアイテムをまとめてご紹介します。
1. 食事管理
フードは計量カップやデジタルスケール、もしくは自動給餌器を使って適量を与えるのがおすすめです。
ペット用デジタルスケール
- 特徴:1g単位で計量できるので、療法食やダイエットフードの計量にも最適。
- おすすめ理由:毎日の食事量を正確に管理でき、与えすぎを防ぎます。

自動給餌器
- 特徴:1日の給餌回数や時間を細かく設定可能。
- おすすめ理由:外出中でも規則正しい食事ができ、肥満予防に効果的。

参考:【レビュー】PETKITの自動給餌器 カメラ付きを買ってみた!ガチ正直にまとめます
カロリーオフ猫用おやつ
- 特徴:通常のおやつよりカロリーを抑えつつ、猫が喜ぶ味や食感を維持。
- おすすめ理由:しつけやコミュニケーションに使いやすく、体重管理中でも罪悪感なく与えられます。

2. 運動
運動不足は肥満の大きな原因。猫が楽しく体を動かせる環境を作りましょう。
多段タイプのキャットタワー
- 特徴:上下運動ができる段差構造。爪とぎポールや隠れ家付きタイプも多い。
- おすすめ理由:運動不足解消だけでなく、ストレス発散にも◎。

電動おもちゃ(自動で動くタイプ)
- 特徴:ランダムな動きで猫の狩猟本能を刺激。
- おすすめ理由:飼い主が不在でも遊べ、日常的な運動量アップにつながります。

3. 定期チェック
月1回程度、体重を測って記録することが大切です。
ベビースケール兼用ペット体重計
- 特徴:大型猫でも余裕のある広めの計量台。
- おすすめ理由:抱っこ測定が苦手な猫も安心して計れます。

おしっこチェック機能付き猫トイレ
- 特徴:尿の色・量を確認できる専用シートや計量機能付き。中にはスマホアプリと連動して記録できるタイプもあります。
- おすすめ理由:肥満猫は泌尿器系トラブルのリスクが高まるため、日々のおしっこチェックは病気の早期発見に役立ます。

まとめ|愛猫が長く元気に過ごせるように
猫の肥満は「ちょっとかわいい」では済まされない健康リスクです。
適正体重から20%以上オーバー、または肋骨やくびれが分からない場合は肥満の可能性大。
日常的に食事と運動のバランスを意識し、定期的な体重測定で健康を守りましょう。
愛猫が長く元気に過ごすためには、飼い主さんのちょっとした管理がとても大切です。
コメント